本の言葉 ~私の読書ノート~

文学、哲学、宗教、自己啓発、ビジネス、脳科学、心理学、男女関係… 500冊の本の名言

『ペスト』 カミュ

      2016/02/22

最も救いのない悪徳とは、自らすべてを知っていると信じ、そこで自ら人を殺す権利を認めるような無知の、悪徳にほかならぬのである。

僕はもう観念のために死ぬ連中にはうんざりしているんです。僕はヒロイズムというものを信用しません。

ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということなんです。

まさにそれが不幸というものであり、そして絶望に慣れることは絶望そのものよりもさらに悪いのである。

人は神によらずして聖者になりうるか――これが今日僕の知っている唯一の具体的な問題だ。

愛のないこの世界はさながら死滅した世界であり、いつかは必ず牢獄や仕事や勇猛心にうんざりして、一人の人間の面影と、愛情に嬉々としている心を求めるときがくるのだ。

愛というものは決してそれ自らの表現を見出しうるほどに力強いものではないことを知っていた。その結果、母親と自分はいつまでも沈黙のなかで愛し合って行くのであろう。

彼らは今では知っているのだ。――人が常に欲し、そして時々手に入れることができるものがあるとすれば、それはすなわち人間の愛情であることを。








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