本の言葉 ~私の読書ノート~

文学、哲学、宗教、自己啓発、ビジネス、脳科学、心理学、男女関係… 500冊の本の名言

『物語の法則』 クリストファー・ボグラー&デイビッド・マッケナ

      2018/03/04

ストーリーを練っているとき、自分自身に問いかけなければならない最も重要で基本的な質問は、「自分のテーマはなんだろう?」だ。テーマとは、自分の作品の焦点を鮮明にするためのツールである。物語の中心に、すべての場面で追求しなければならない特定のアイデアや人間の性質を置き、その周辺に物語を組み立てていこうとするときに、その設計に一貫性をもたせてくれる。

彼女は、シーンというのは、“ビジネス取引”の場なんだと説明した。金は絡んでいないかもしれないが、キャラクターのあいだでの政治的便宜、もしくは権力のバランスの変化がつねに絡むものなのだと。二人かそれ以上の人物が、そこにある一種の取引の処理に介入し、交渉なり闘いなりをくり広げる。新しい契約が結ばれた時点で、そのシーンは終わらなければならない。

“取引が終われば舞台をおりる”のは、シーンだけでなく、物語の全体的な構造においても正しいルールと言えるだろう。

シーンが取引なら、ストーリーはなんだろう?ストーリーも取引だと答えることもできるが、この場合、シーンのようなキャラクター同士の契約ではなく、物語の作者と観客との契約ということになる。契約条件はこうだ――観客は物語の作者に対し、価値あるものを与えることに同意する。つまり、金銭、そしてそれ以上に価値のあるもの、時間を与えるということだ。

創り手は最低でも観客を楽しませなければならない。つまり、奇抜なもの、ショッキングなもの、びっくりするようなもの、サスペンスタッチのものに、観客の注意を惹きつけるということだ。感覚的なものを準備しよう。観客の感覚(センス)に訴えるもの、官能的もしくは本能的なもの、スピード感、動き、恐怖、セクシーさのあるものなど、観客が体内器官そのもので感じるような体験を提供するのだ。

おとぎ話とは人の願いに駆りたてられて生まれるものだと気づいたウォルト・ディズニーは、人々が求める健全なファンタジー体験を与えることがディズニー・ブランドの役割だと考え、その願いをかなえる妖精や魔法使いや精霊のキャラクターをたくさん活用した。

“両極性”ツールを使うと、物語を牽引する力となる。

“両極性”ツールは、優れた職人たちなら誰もが重視するツールのひとつだ。物語の最も基本的なレベルに二つの対立した勢力を置き、身体的、感情的、哲学的な闘い(すなわち“相互アクション”)に向かわせ、対立が解消するまでそれを続ける。

良質なおとぎ話は、二つの物語を語っているということだ。
第一の物語では、外面的な目的を達成するための物語、つまり、主人公が身体的な危険にさらされる実際の旅が描かれる。第二の物語では、主人公が教訓を学んだり、自分の性格に欠けている部分を育てるため、さまざまな感情や特質の領域で試練を受ける、心の旅が描かれる。

内外どちらの面からも観客を満足させるれる最高級の映画は、現実の旅と感情の旅のバランスがとれていて、どちらの面にも解決すべき問題が存在している。

観客が本当に観たがっているのは心の旅路であり、彼らは主人公の人生を自分の人生と対比させ、そこに新たな洞察を見つけたがっているものなのだ。

よくできた脚本はたいていどれでも、こうした相互アクションが基盤になっているはずだ。

相互アクションは、脚本家が観客に情報を与える手法だ。

脚本家の場合は、対立したキャラクターを闘いの場に置き、観客に行動の力を見せ、闘いが続くあいだに各々の人物の性質がおのずから見えてくるようにするという手法をとることになる。
相互アクションは、ドラマのストーリーテリングには必要不可欠であり、優れた脚本家が自分の世界に観客を誘い込むための手法なのである。

変身する者(シェイプシフター)

<変身する者>は、不可解に変化する人間自身のパーソナリティや気分を、象徴的に表現している場合もある。

<主人公>自身が<変身する者>として、マントやマスクを身につけることもある。

<キャラクターの代数方程式>
キャラクター = ①求めるもの + ②動き + ③障害 + ④選択

キャラクターの“選択”が彼らを個別化する。観客は、キャラクターが何を選んだかによって、その人物が何者なのかを知る。質のいい脚本は“求めるもの”に向かおうとするキャラクターにたえず選択を迫る。

物語を駆りたてつづけるためには、主人公の目的達成をたえず阻む必要がある

ログライン:ストーリー全体を一文で表現
シノプシス:ストーリーの骨子を簡潔に表現

人は物語を読んだり映画や芝居を観たりしながら、そこで何が起きているのか、次に何が起きるのかを推測しようとする。この手がかり探しゲームを理解している物語作家こそ、特別な魅力のある作品を提供できるのだ。

<ボードビル>

映画やラジオやテレビが出現する前の時代、娯楽はボードビルのショーが提供していた。ボードビルとは、全米やカナダの劇場を巡回していたステージで、歌手、ダンサー、曲芸師、動物使い、手品師、シリアスな芝居の役者、コメディアンなど、あらゆるパフォーマーがさまざまなショーを見せてくれるものだ。

脚本の最重要場面は、通常はいちばん最後ではなく、ラスト直前の場面であり、そこで緊張感は最高潮に達し、主人公がすべてを賭けて運命のさいころを振る。

始まりを視覚的なものにし、場所を伝え、世界を特定し、キャラクターを紹介するというのは、物語の作法としてもいいやりかただ。

「売りたいのはベーコンが焼けるジューッって感覚(シズル感)で、ベーコンそのものじゃないんだよ」というスタンの言葉は、マーケティングの哲学そのものを正確に言いあらわしていると思う。

<プロの映画脚本家になりたい人のための五か年計画>
毎日働く――

作家のアルフレッド・ベスターは、“報告する”ために毎日書いていたと述べている。作家の“トランス状態”に自分を追い込み、自分の考えを紙でまとめていたのだ。

ほかのことと同じように、書くことは習慣だ。書く習慣が作れないなら、まずライター向きとは言えない。

新聞記事ファイル――

記事を切り抜いたら、その記事について短文を書く。

読む――

売れているものを読もう。

<ヒーローズ・ジャーニー>

第一幕 別離
1.日常世界
2.冒険への誘い(煽動する出来事)
3.冒険の拒否
4.賢者との出会い

第二幕A 試練への降下
5.戸口の通過
6.試練、仲間、敵
7.最も危険な場所への接近

第二幕B イニシエーション
8.最大の試練(中間地点、死、再生)
9.報酬

第三幕 帰路
10.帰路
11.復活(クライマックス)
12.宝を持っての帰還(大団円)








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